2008年10月6日月曜日

眠りにつく場所を求めて


明るいある日の午後


澄んだ空気を吸い込む

この澄んだ空気はいつもあなたが
求めていたものにきっと似ている



大好きだった秘密基地に
向かう車中や列車の窓から何度となく眺めた景色が


そのまんま
眼下に広がっている



空と湖の色は
とても明るく眩しい

頬をなでる風も
心地よいのだけれど…


この眺めを見下ろすのは
すでにこの世に肉体をもたない大勢の人々

きっと
生前愛したであろう景色を
今は静かに
毎日眺めて


そして何を想うのだろうか…



空は生きる者の上にも
屍となり葬られた者にも
平等に明るく

だからこそ
切ない…



とても素晴らしい環境で
私たち家族も気に入ったし
きっとあなたも
気に入るだろうけれど

秘密基地へのバイパスを
途中下車してからの
寂しい山里の道のりの遠さに

あなたを埋めてしまうことは
残された者にとっては
もう手が届かない現実が突きつけられるようで
とても遠く悲しいのです



肉体をもたない愛するあなたを
どこに葬ったらいいのかさえ
なかなか答えが出せずに
この世ですら迷う私たちの
どうか足元を照らし導いてください


やはり
自宅から近いところで
毎日あなたを感じている方が
心強いと感じる私なのですが…


小夜子@o(・"・。)β。.:*・゚☆.。.:*・

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